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尿が泡立つ

尿の泡立ちとは?

尿は身体の排泄物(ミネラル、毒素など)を水分とともに体外に排出する機構です。
その内容物が変化をすると尿が泡立つことがあり、身体の異変のバロメーターになります。
泡立つのは中に含まれる物質の界面活性作用が原因で、これが何らかの原因で濃度が高まると泡立ちます。
但し、排尿の際の尿の勢いと、トイレの水との衝突によっても泡が発生することはありますので、尿の泡立ちを認めたからといってすぐに病気を示すものではありません。
いずれにしても、見た目だけで正常か異常かは判断付きにくいので、泡立ちの程度などで普段との違いがある場合や、不安なことがあれば、一度医療機関で検査することをおすすめします。

クリニック田島では糖尿病専門医が検査結果をもとに診断・治療をおこないます。
受診を希望される方は下記より外来予約を取得ください。

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なぜ尿が泡立つか

健康な尿でも、病的ではない量の界面活性作用をもつ物質(ウロビリノーゲン)が含まれています。
脱水が起きた場合には尿が濃くなり、そのウロビリノーゲン濃度が高まるため、尿が泡立ちやすくなります。
脱水の際には見た目にも色が濃くなったり、口渇感が出現したり、何よりも自身の水分摂取の行動の記憶をたどればある程度判断はつきやすいです。
寝ている間には水分摂取が減少するため、朝一番の尿は濃くなりやすく、その際の排尿は泡立ちやすくなります。

尿の泡立ちの原因

下記に尿の泡立ちを起こしうる代表的な疾患を挙げます。

  • 脱水
  • 尿蛋白
  • 尿糖
  • 尿への細菌感染

病的な尿の泡立ちとは

病的な尿の泡立ちの代表格は、尿蛋白が排出されている状態です。
身体にとってタンパク質は必要なもので、通常はそれが体外に排出されないよう、腎臓の中の糸球体という構造(フィルターのような機能をもった組織)でタンパク質をせき止めています。
しかし、慢性的な疾患、ないし急性の疾患によって腎臓の構造が壊れてしまうとこのたんぱく質が尿から漏れてきてしまいます。
タンパク質には界面活性作用があるため、尿中のたんぱく質が増えると泡立ちやすくなります。
腎硬化症(高血圧による腎臓にダメージが蓄積して発症する)や腎炎、ネフローゼ症候群などでこのような変化が起こることがあります。
特にネフローゼ症候群や腎炎(糸球体腎炎)においては、早期に診断をつけることで早期治療を行い、腎機能の低下を避けられるように管理する必要がありますので、速やかに腎臓専門医のもとで腎生検などの精密検査が必要かを確認する必要があります。

近年では、「慢性腎臓病」の概念が定着し、疾患により腎機能が低下を始めた際、投薬治療などで腎機能の悪化を鈍化させ、末期腎不全・透析への移行を抑えることが重要と言われております。
慢性腎臓病(CKD)は、腎機能低下(eGFRが60点未満)が3か月以上持続した状態です。
当院ではこの慢性腎臓病の進行に対していち早く着目し、患者指導や尿検査などによるモニタリングを行っております。

尿糖が陽性でも尿が泡立ちます。
尿糖が陽性という事は、尿の元である血液中の糖分濃度が高いということであり、血糖高値、場合によっては糖尿病の疑念があります。
尿中に糖分が増えるとネバネバ(粘調度が上昇)して泡立ちやすくなります。
糖尿病や慢性心不全の治療を目的に尿中に糖分を捨てるような治療薬もありますので、治療の影響で尿糖が増加することもあります。
尿に泡立ちを感じましたら血糖値の可能性も想起して、採血検査を推奨します。

尿路系では、腎臓~尿管~膀胱~尿道という流れで排尿に至ります。
通常尿路感染は、会陰部に付着した細菌が尿道に侵入し、そのまま腎臓に向けて感染が広がっていく状態です。
特に女性では会陰部から膀胱までの距離が短く、感染が成立しやすいので注意が必要です。
腎臓まで感染が達すると、菌が血液に侵入して菌血症、敗血症に進展し、致死的疾患となりえます。
尿路感染の場合には発熱、排尿時痛、残尿感、頻尿といった症状を伴うことが多く、他の症候から尿路感染が疑われることが多いです。
尿培養検査(尿の中に存在する細菌、その抗生剤との相性を調べる検査)を提出しつつ抗生剤で治療していきます。
繰り返すような場合には、排尿習慣(普段排尿を我慢しすぎていないか)の見直しや、複雑性尿路感染(尿路の形態異常や、尿管結石などの排尿が滞るような因子が背景にある尿路感染)の可能性を考え、画像検査(CTや腹部エコー)を行って確認していきます。

対応する検査

  • 尿検査・尿培養検査
  • 採血
  • 腹部CT・腹部エコー

当院では上記すべての検査に対応しております。
ご希望の方はお申し付けください。
また、診察時に必要と判断した患者様には、こちらから検査のご提案をいたします。

尿の泡立ちが気になる方は専門の医療機関を受診しましょう

尿の泡立ちの原因になる疾患について解説しました。
尿の泡立ち自体は健康状態でも起きますが、その程度が強い場合には病気の可能性があります。
自覚症状が出にくい疾患も含まれていますので、尿検査や採血を含め、しっかりと検査を行って確認をしていきましょう。

クリニック田島では糖尿病専門医が検査結果をもとに診断・治療をおこないます。
受診を希望される方は下記より外来予約を取得ください。

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