甲状腺・内分泌内科
内分泌疾患とは
内分泌疾患とは、ホルモンを生成する内分泌腺に発生する疾患です。
内分泌腺には、甲状腺をはじめとし、副甲状腺、脳下垂体、副腎、性腺などの臓器が含まれます。
内分泌疾患は、専門医による適切な検査・診断と治療が重要です。
甲状腺とは
甲状腺は、首の前側の喉ぼとけの骨より下の体内で重要なホルモンを生成する内分泌器官のひとつです。
甲状腺が適切に機能しないと、様々な甲状腺疾患が発生します。
甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンの主な役割は、からだの新陳代謝を活発にすることです。甲状腺ホルモンは、からだの代謝やエネルギー消費、体温、心拍数などを調整しています。
甲状腺ホルモンには、4つのヨウ素を持つサイロキシン(T4)と、3つのヨウ素を持つトリヨードサイロニン(T3)の2種類があります。甲状腺では主にT4が合成されますが、肝臓などでT4、T3に変換されることでホルモンとしての働きを発揮するようになります。T4,T3の大部分は血液中のたんぱく質と結合しています。実際にからだで働いているホルモンは、たんぱく質と結合していない遊離T4(FT4)、遊離T3(FT3)であり、採血検査などで確認しています。
甲状腺ホルモンは、脳の下垂体という臓器から分泌されている甲状腺刺激ホルモン(TSH)によって調整されています。
甲状腺機能異常症とは
大きく分けて以下の2種類があります。
甲状腺中毒症
血液中の甲状腺ホルモンが過剰な状態を言います。
交感神経刺激(頻脈、手の震えなど)や代謝亢進(体重減少、発汗過多など)に基づく症状が出現します。
甲状腺機能低下症
甲状腺ホルモンが減少し、からだの活動性が低下する状態です。体重増加、疲労感、冷え性、皮膚の乾燥などの症状がみられます。
もっとも一般的な原因は自己免疫によるもので、慢性甲状腺炎(橋本病)があります。
甲状腺疾患は、他の内分泌器官やホルモンとも関連していることがあります。
例えば、副腎や下垂体などの他の内分泌器官が甲状腺の機能に影響を与えることがあります。また、妊娠中や思春期など特定の時期や状況下で甲状腺の機能異常がより顕著になることがあります。
当院で診察可能な内分泌疾患
当院では、主に下記の内分泌疾患に対応しております。
糖尿病
インスリンの不足または効果不足により、血糖値が高くなる疾患です。
内服治療だけではなく、インスリン治療、GLP1受容体作動薬による治療も対応可能です。入院加療が必要と判断した場合には適切な医療機関へご紹介します。
甲状腺機能異常症
甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、甲状腺腫、または甲状腺がんなどが含まれます。
重症もしくは専門医療機関での診断・治療が必要な場合はご紹介させていただきます。
甲状腺・内分泌疾患でお困りの方は当院へ
診察したうえでその他の内分泌疾患が疑われるもしくは精査が必要と考えられる場合には、当院と提携している医療機関にご紹介いたしますのでご安心ください。